竹島、尖閣上陸非難決議について

 「竹島尖閣上陸非難決議」に日本共産党は反対の態度をとりました。「日本共産党竹島尖閣諸島も日本の領土だと言っているのに、なぜ『非難決議』に反対したのか」という疑問が寄せられています。その理由について説明させていただきます。
 日本共産党は領土問題で重要なことは、歴史的事実と国際法上の道理にもとづいて、冷静な外交交渉によって解決されるべきだと考えています。感情的な対応をエスカレートさせる行動や言動は、双方が自制すべきです。「竹島尖閣上陸非難決議」は、この立場に反する内容となっているから反対の態度をとりました。たとえば『竹島に関する決議』は、韓国李明博大統領の竹島上陸の非難にとどまらず、「竹島の不法占拠を韓国が一刻も早く停止することを強く求める」「韓国政府に対し、毅然とした態度をとり、我が国政府が一丸となって、竹島問題について効果的な政策を立案・実施すべきである」という文言があります。ひらたく言えば“竹島から韓国は出ていけ、日本の支配のもとにおく”という要求であります。これまでにないエスカレートした要求をつきつけているわけです。こうした内容の国会決議に賛成することは、「緊張激化」のお先棒をかつぐことになります。
 また、「尖閣諸島に関する決議」には、「尖閣諸島の有効支配を引き続き確たるものとしていくために、警備体制の強化を含め、あらゆる手立てをつくすべきである」という文言があります。「警備体制の強化を含め」には、自衛隊派遣にもつながっていく問題があります。これも冷静な外交交渉に反し、緊張を激化させるだけです。